股関節の形成不全について

股関節の形成不全について

こんにちは。

今回は股関節の痛みを引き起こす形成不全についてまとめていきましょう。

 

股関節の形成不全と腰痛との関係、当院でできること

股関節の形成不全は、正式には「臼蓋形成不全」と呼ばれ、骨盤側の受け皿(寛骨臼)が浅く、大腿骨頭を十分に覆えていない状態を指します。乳児期では 発育性股関節形成不全(DDH) として知られていますが、成長後も軽度の被覆不足が残るケースは珍しくありません。

日本人女性に比較的多いとされ、放置すると将来的に 変形性股関節症 へ進行するリスクがあります。

しかしここで大事なのは、「股関節が浅い=すぐ手術」ではないということです。整骨院で関わる多くのケースは、構造的問題よりも“機能不全”が症状の主因になっています。

なぜ痛みが出るのか?

本来、股関節は大腿骨頭が寛骨臼に深く包み込まれることで荷重を分散します。形成不全ではこの被覆が不足しているため、立位や歩行時に荷重が前外側へ集中します。

その結果、

・関節唇へのストレス増大

・軟骨の局所的摩耗

・股関節の微小不安定性

・外転筋群の過活動

が起こります。

特に重要なのが「中殿筋」です。外転筋がうまく機能しないと骨盤が側方へ傾き、腰椎へ代償ストレスがかかります。つまり、股関節の問題が慢性腰痛として現れることが非常に多いのです。

「腰が痛い」と来院された方の中に、実は股関節の形成不全が背景にあるケースは珍しくありません。

身体は、弱いところあれば他の部位でカバーします。その結果が痛みとなります。

整骨院での評価ポイント

当院では股関節単体ではなく、「骨盤-体幹-股関節」の連動性を評価します。

① 姿勢評価

・骨盤前傾の強さ

・片側荷重癖

・脚長差

・股関節内旋傾向

② 機能評価

・中殿筋の筋力

・片脚立位での骨盤安定性

・股関節内旋可動域

・腸腰筋や大腿筋膜張筋の短縮

構造的に浅い股関節でも、筋機能が安定していれば症状は出にくくなります。逆に、軽度の形成不全でも体幹が弱いと痛みは出ます。

骨の問題というより、「支える力の問題」です。

 

整骨院でできるアプローチ

骨の形を変えることはできません。しかし、負担のかかり方を変えることはできます。

1.安定性の向上

・中殿筋トレーニング

・深層外旋筋群の活性化

・腹横筋・多裂筋の協調強化

2.過緊張部位の調整

・腸腰筋

・大腿筋膜張筋

・梨状筋

・腰方形筋

過剰に働きすぎている筋を緩め、働くべき筋を目覚めさせる。このバランス調整が重要です。

3.動作改善指導

・片脚立位時間を減らす

・深い屈曲+内旋動作を避ける

・歩行時の骨盤安定意識

日常動作の質が、股関節の寿命を左右します。

こんな症状は要注意

・長時間歩くと鼠径部が痛い

・あぐらがかきにくい

・片脚立ちが不安定

・慢性的な腰痛がある

これらは股関節由来の可能性があります。

まとめ

股関節形成不全は「骨が浅い」という構造的特徴を持ちますが、症状の出方は筋機能と動作制御に大きく左右されます。

当院の役割は、

・動的安定性の確立

・代償動作の修正

・腰痛や膝痛の二次予防

・変形性股関節症への進行予防

構造を理解し、機能を整えることが重要になります。

股関節の違和感や慢性的な腰痛を「年齢のせい」と決めつけずに、身体を整えることで改善していきましょう。

 

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